一宮市にて、ハウスメーカー様からご依頼いただき、平屋建ての竣工撮影を行いました。
今回は引き渡し直後ではなく、施主様の生活が少し落ち着き始める時期に合わせて撮影しています。家具や日用品が入ることで、完成直後の何もない空間とは異なり、実際の暮らしを想像しやすい状態になっていました。
外観はガルバリウムとウッドの組み合わせが印象的で、無機質と温もりが美しく調和しています。
金属の質感が光をやわらかく反射し、木部の落ち着いた色合いを際立たせていました。
また、箱型のボリュームが連なるようなシンプルな構成で、陰影の出方がとても美しい建物でした。
建物の前には広々とした芝生の庭が広がり、開放的な空間が平屋の伸びやかなプロポーションをいっそう引き立てています。
室内は木質素材を中心にまとめられ、床・建具・格子柱が空間全体にリズムを生み出しています。
天井に仕込まれた間接照明も、空間を柔らかく彩る名脇役。建築と無理なく馴染む家具が配されることで、住まいとしての完成度がより一層引き立てられていました。
撮影の終盤には、建物を背景にしたご夫婦の姿に加え、室内で過ごす自然な様子も収めました。人物と建築を絡めて撮影する際は、標準域の焦点距離を用い、人物と空間の距離感を自然に見せることが多くあります。ポーズを細かく固定するのではなく、歩く、会話する、窓の外を眺めるといった動きの中から一瞬を切り取ることで、構えすぎない表情や、その住まいでの暮らしを感じさせる姿を残します。
建物全体との関係を見せるために広角レンズを使う場合は、人物を画面周辺の歪みやすい位置に置かず、形が自然に見える範囲へ配置します。人物を画面の主役として大きく見せるのではなく、建築の中に点景として自然に溶け込ませることで、建物のスケールや、そこで始まる暮らしの気配を伝えます。
光の状態によっては補助光を使用することもありますが、今回は窓から差し込む自然光をキーライトとし、補助光なしで十分に撮影できました。
竣工写真として建築を記録するだけでなく、新しい住まいとお二人の人生が重なっていく時期を残せたことが、心に残りました。
Equipment
Body: EOS 5D Mark IV / α7RIII / α9
Lens: TS-E17mm F4L / FE 24-70mm F2.8 GM / Heliar Hyper Wide 10mm