撮影日誌

稲沢市:平屋の注文住宅

稲沢市にて、注文住宅の竣工写真撮影を行いました。
いつもお世話になっているハウスメーカー様からのご依頼です。
稲沢市は事務所から車で45分ほどとアクセスしやすく、これまでもたびたび撮影に伺っている地域です。

外観でまず目を引いたのは、斜めに切り取られたような大胆なフォルムです。
黒ガルバ、ウッドサイディング、漆喰塗壁という異なる素材が、その輪郭を受け止めながら、それぞれの質感を美しく引き立てていました。

平屋ならではのフラットなフォルムも印象的で、そこに美しく伸びる玄関アプローチが加わることで、建物全体にすっきりとした伸びやかさが生まれていました。
端正さの中にやわらかさもあり、落ち着いた存在感を備えた外観です。
外観は、前景となる植栽と建物のバランスを考え、今回は17mmではなく、少し距離を取って24mmで収めています。
同じ位置からであれば、17mmレンズで撮影した後にトリミングする方法もありますが、構図を後処理に委ねず、撮影時点で整えることを優先しました。

室内では、採光面が広く取られたリビングが特に印象に残りました。
天井まで伸びる開口から光がしっかりと入り、実に気持ちのよい空間に仕上がっています。
明るさは十分にありながらも過度に軽くなりすぎず、素材や色のバランスによって、穏やかで落ち着いた雰囲気が保たれていました。

玄関まわりでは、長く取られた土間にも工夫が。単に出入りのためのスペースとしてではなく、玄関から先の動線がスムーズにつながるよう計画されており、暮らしやすさへの配慮がうかがえます。
空間の使い方そのものに、この住まいらしい丁寧さが表れていました。

キッチンは、トーンを抑えたアイランド型。落ち着いた印象をもたらすと同時に、空間をゆるやかに分けながら、回遊しやすい動線も確保されていました。
意匠面と使いやすさの両方がきちんと考えられており、住まいの中心としての存在感があります。

そのほかにも、水栓の色にまで調和を図ったベッセル式の洗面器など、細部までこだわりの感じられる住まいでした。
目を引く要素はありながらも、それぞれが過度に前へ出ることなく、住まい全体の落ち着いた雰囲気にきれいに溶け込んでいます。
外観の印象の強さと、室内の心地よさとが、無理なくひとつにまとめられた住まいでした。

Equipment
Body: α7RIV / α9
Lens: TS-E24mm F3.5L / FE 24-70mm F2.8 GM
Adapter: MOUNT CONVERTER MC-11