先日、工務店様からのご依頼で、名古屋市瑞穂区にて戸建ての竣工写真を撮影しました。こちらの工務店様からのご依頼は今回で2回目です。竣工写真は、撮影者の判断だけで完結するものではなく、工務店様がどのような見せ方を望まれるかによって、画角や明るさの基準も少しずつ変わります。今回は初回撮影時に共有いただいたご希望を踏まえながら、全体のトーンを整えていきました。
今回は建物そのものについてではなく、主に当日の撮影の様子を記録しておきます。
指定駐車場から現地までは、徒歩5分ほど。機材一式を2回に分けて運び込み、到着後、改めて担当者様と軽く打ち合わせを行いました。この日は外観から撮影を進めることになり、まずは引渡し前の外周りに残っていた資材やコーンなどを、画面に写り込まないよう撤去しました。竣工写真においては、建物をどう写すか以前に、撮影前に画面内をどのように整えるかという「準備」も大切な工程です。
外観撮影では、窓が庇(ひさし)によって中途半端に切れて見えないよう、少し距離を取って構図を決めました。建物の形は一定でも、撮影者が数歩動くだけで、外壁・窓・庇の重なり方は大きく変わります。不自然な要素の重なりを解消し、自然な遠近感が得られるポイントを慎重に探りながら構成しました。
続いて屋内へ。目立たない場所に機材置き場を確保し、一通り状況を確認した後、養生のシートやテープなどを外していただきながら撮影を進めます。自ら外してもよい箇所については、撮影後に必ず元の状態に戻せるよう、確認しながら丁寧に作業します。
今回は、シフト撮影は外観のみに留め、焦点距離は一部のカットを除き、内外観ともに24mm以上を用いています。
超広角で空間を大きく見せる表現もありますが、想定用途やクライアント様の好みを踏まえ、準広角から標準域を中心に構成しました。
また、この焦点域であれば、円偏光(CPL)フィルターを扱いやすくなるという利点もあります。反射の除去が望ましい場面において、後処理ではなく撮影段階で適切にコントロールできることは、有効な手段のひとつです。
一通り撮り終えた後、画像をご確認いただき撮影終了となりました。
竣工写真では、撮影前の整理や画角ごとの細かな調整が欠かせません。今後も用途に応じた見え方を考えながら、現場での一つひとつの判断を大切にしていきたいと思います。
Equipment
Body: α7RIV / α7RIII / EOS 5D Mark IV
Lens: FE 24-70mm F2.8 GM / FE 14mm F1.8 GM / TS-E24mm F3.5L